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内容紹介
太平洋戦争において日本国内最後の陸上戦闘となった沖縄戦。
決戦地沖縄で何が起きたのか?背水の陣の陸海軍を支えた県民挙げての奮戦を、初出を含む貴重写真約500枚で読む画期的歴史書!
1945(昭和20)年4月1日、慶良間列島を制圧した米軍は、沖縄本島に上陸してきた。
米軍の第一陣が上陸地に選んだのは、読谷、嘉手納両飛行場の正面海岸だった。今から75年前の午前8時30分のことである。
以後、2カ月後の6月23日に、日本軍司令官の牛島満中将と参謀長の長勇中将が指揮権を放棄して自決するまで、沖縄本島は死闘の地と化した。
沖縄攻略の「連合軍」という名の米第10軍の総兵力は7個師団約18万3,000名で、迎撃する日本軍守備隊は牛島中将を指揮官とする第32軍の将兵約9万6,000名だった。
これに沖縄の現地召集兵約2万5,000名の他、女子学生をはじめ、健康な男女の大半が軍属や衛生要員、看護師などの名目で徴用された。
沖縄戦は、まさに沖縄の住民すべてを巻き込んだ戦いだったのである。
「基地・沖縄」の原点となったこの戦いがどのように展開し、住民はどのように戦場を彷徨ったのか。
あの日から75年―今こそ眼に焼き付けたい、沖縄の魂と戦場の真実。
出版社からのコメント
2020(令和2)年は、沖縄戦から75年になる。陸上戦闘となった沖縄戦は、民間人が巻き込まれ、一般住民の戦没者数は日本軍将兵の戦没者数を上回った。
正確な戦没者の数は現在に至るもわかっておらず、戦争に翻弄された沖縄住民の苦悩は「基地・沖縄」というかたちで続いている。その原点となったのが沖縄戦だ。
私たちが語り伝えるべき、沖縄戦の真実とは? 残された貴重な写真の数々で迫った。
著者について
平塚柾緒(ひらつか・まさお)
1937年、茨城県生まれ。戦史・戦史史料研究家。太平洋戦争研究会、近現代フォトライブラリー主宰。株式会社文殊社代表取締役。
出版社勤務の後、独立して取材・執筆グループ「太平洋戦争研究会」を起ち上げ、数多くの元軍人らに取材。
著書に『東京裁判の全貌』『二・二六事件』(以上、河出文庫)、『図説 東京裁判』(河出書房新社)、『見捨てられた戦場』『玉砕の島々』(以上、洋泉社)、『写真で見るペリリューの戦い』(山川出版社)、『玉砕の島 ペリリュー』『写真でわかる事典 日本占領史』(以上、PHPエディターズ・グループ)など多数。
原案協力として『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』(武田一義著・白泉社)がある。